潅水作業の効率化によって余った時間の使い方

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目次

1. 自動潅水装置の導入により削減できる作業時間

2. 潅水の効率化によって余った時間でできることをご紹介

3. 潅水の効率化によってできる改善の時間

4. 潅水の効率化によってできる農業経営を考える時間

5. 潅水の効率化によってできる家族との時間

1. 自動潅水装置の導入により削減できる作業時間

SenSproutの潅水制御システムを始め、自動潅水装置や潅水に関するスマート農業機器を提供する企業が増えてきました。普及の背景には、農業の人手不足問題や自動潅水の技術の向上など、様々な要因があります。特に、自動潅水装置を導入することで、導入前と比べて劇的に潅水にかかる作業時間を削減できることが注目されています。

削減できる作業時間は、栽培作物や栽培面積によって異なります。また、電磁弁の開閉を手動で行うか?、遠隔操作で電磁弁の開閉を行うか?によっても削減できる作業時間は変わってきます。それぞれの違いを事例でご紹介します。

手動で電磁弁の開閉を行う潅水装置

ここで紹介する事例はユニチカ社のラブマットUを導入したイチゴ栽培です。ラブマットUは底面潅水マットで、蛇口を捻るだけで潅水できるだけでなく、給水はもちろん、適度な排水も可能です。農地面積2反でイチゴ栽培されている農家では、潅水装置導入前は1日4時間かけて水やりをしていました。特に夏場は炎天下での水やりになるので過酷な作業です。潅水装置ラブマットUを取り入れることで、1日合計4時間かかっていた水やり作業が、1日2回午前と午後に蛇口を捻るだけの時間に短縮できました。

参考:https://agri.mynavi.jp/2019_01_16_53952/

遠隔操作で電磁弁の開閉を行う潅水装置

次に紹介するのは、遠隔操作で電磁弁の開閉ができる自動潅水装置を導入した福岡県のアスパラガス農家の事例です。ここでは、センスプラウト社の潅水制御システムを導入しました。センスプラウトの潅水制御システムの特徴は、スマートフォンやPCで潅水の予約や管理が遠隔でできる点です。自動で潅水できるだけでなく、遠隔操作なので圃場に移動する時間も削減することができます。

例えば、アスパラガスハウスが10棟に手動の潅水装置を設置していた場合、全部の棟を回らないといけないため、移動も含めて1時間はかかってしまいます。しかし、遠隔でいつでもどこでも潅水を操作できるようになると、さらに作業時間を削減することができますよ。

参考:https://sensprout.com/news/fukuoka-oki/

ここからは、潅水作業の効率化によって余った時間の有効的な使い方とは何かを詳しくご紹介していきます。

2. 潅水の効率化によって余った時間でできることをご紹介

効率化のために装置を導入することによって、1時間単位で作業時間を削減できることが分かりました。農家さんの中で、「あれをやりたいけど時間がない」などの悩みを持った方も多いのではないでしょうか?潅水だけでなく農作業の効率化は、やりたいことの実現にも繋がります。ここでは、余った時間の使い方として、「改善の時間」と「農業経営を考える時間」、「家族との時間」をご紹介します。

3. 潅水の効率化によってできる改善の時間

始めにご紹介するのは、改善の時間です。改善の時間とは、身の回りの小さな課題を解決したり、作業の棚卸しをしたりなど、生産現場の効率化や安全性の確保を見直す活動を示します。

例えば、何千枚にも記録された台帳や作業日報をスマートフォンやPCで管理できるようにデータ化することがあります。データ化すると、無駄な作業や効率化にも繋がりますし、いつでもどこでも記録を確認することができます。

また、置き場所が決まっていなかった農機具や工具などの置き場所をしっかり決めることも重要です。そうすることで探す手間が省けます。

潅水の効率化によって生まれた時間で、身の回りの「改善」をすることで新たに作業時間の削減に繋がります。

4. 潅水の効率化によってできる農業経営を考える時間

次に、ご紹介する余った時間の使い方は、農業経営を考える時間です。先ほどご紹介した「改善」は生産現場寄りで、すぐに効果が得られる活動でした。一方、農業経営は、もっと上流から組織全体を変えることになります。

日本全国の農業法人の売上規模をみると、1億円〜3億円が全体の約3割を占めていて最も多くなっています。10億円以上の農業法人は数える程度しかなく、他の業界と比較しても1法人あたりの売上がまだまだ小さいのが特徴です。

しかし、昨今では「JA離れ」、「産地直送」、「アグリテック」、「スマート農業」、「農業IoT」といったキーワードに代表されるように、時代の変化とともに農業界にも新しいモノ・ヒト・コトが入ってきました。

もっと人手を増やして、栽培面積を広げ、売上アップを目指したい。そう考える方も多いのではないでしょうか?また、自社で生産する野菜や果樹を使って農家レストランを運営したい方もいるでしょう。そうすると必要になるのが、農業経営をするための十分な時間です。そこには経営を学ぶ時間も入れる必要があるので、まとまった時間の確保が重要になります。そのため、潅水の効率化は農業経営を行う上で不可欠と言えます。

潅水だけでなく、その他の作業も効率的に行い、余った時間を農作業以外のことに使ってみてはいかがでしょうか?

5. 潅水の効率化によってできる家族との時間

最後にご紹介する、潅水の効率化によって余った時間の使い方は、家族との時間です。農業は曜日に関係なく作業をすることがあるため、どこで家族との時間を作るかはとても大切です。もちろん、農繁期と農閑期がありますが、心身を休めるという意味でも、作業の効率化によって時間を作ることは重要です。

また、家族経営の場合は、前述した「改善」や「農業経営」をする時間としても「家族との時間」が必要になります。

栽培規模や栽培作物、予算によって、水の開閉は手動の潅水装置がいいのか、全て遠隔操作できる潅水装置がいいのかは検討が必要ですが、ぜひ効率化に取り組んでみてください。

最近では、センスプラウトを始め、潅水装置の買取りモデルだけでなくリースモデルやサブスクリプションによるレンタルも増えきました。 センスプラウトの潅水制御システムもサブスクリプションでのレンタルも行っておりますので、まずはお試しで潅水の効率化について試してみるのも良いかもしれません。

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