潅水ポンプ(農業用ポンプ)の種類と使い方を解説

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作物の水やりに潅水チューブや潅水ホースなどを導入する場合、水源から水を汲み上げるための潅水ポンプ(農業用ポンプ)が必要になります。

しかし、潅水ポンプは使い方に応じていろいろな種類があるため、どれを選べばいいか悩むことも多いと思います。

じつは、潅水ポンプ選びは製品情報の見方が分かれば、さほど難しいことではありません。性能に関する単語の意味を覚えるだけで、おおまかな使い方が理解できるようになります。

そこで、この記事では潅水ポンプの選び方を説明します。ポンプの基本情報、種類、使い方などをしっかり説明しますので、基礎知識を覚えたい方に最適です。

目次

1.潅水ポンプ(農業用ポンプ)とは

2.潅水ポンプの種類

3.各栽培方法における潅水ポンプの使い方

4.まとめ

潅水ポンプ(農業用ポンプ)とは

潅水ポンプとは、農業の水やりに使われるポンプのことです。

圧力をかけて水源から水を吸い出すことで水を汲み上げることができ、ポンプの出口にホースやチューブなどをセットすることで、遠くまで水を送ることができます。

水を汲み上げる仕組みは各ポンプによって様々ですが、どの製品も「水を汲み上げて送り出す」という目的は同じです。

また、製品ごとに汲み上げることができる水量や水を送ることのできる距離など、性能は大きく異なります。

そして、ポンプ選びでは性能を正しく理解して、最適な使い方をするのが最も大切なポイントです。

まずは、性能を理解するために、潅水ポンプの仕様について説明します。

潅水ポンプの仕様とその説明

潅水ポンプを選ぶ際に、最低限知っておきたい性能について説明します。

潅水ポンプの製品情報を見ると、いろいろな専門用語が並んでいて、どこをチェックすればいいのか分からないこともあると思います。

実際、導入の際には業者に見繕ってもらうと思うので、すべてを理解する必要はありません。
ただし、導入後の維持管理はできるように基本知識は覚えておきましょう。

・潅水ポンプの仕様とその説明

仕様種別 説明
用途 主な使い途。製品ごとに想定される使い途が書かれていることが多い。
重量 本体の重さ。
吸入口径 水を汲み上げる部分の口径。吸い上げ部は一般的に円形のため、直径で表す。
吐出口径 水を吐き出す部分の口径。ホースやチューブを接続する場合は、口径に合ったものを選ぶ。
全揚程(m) 水を押し出す力の強さを、水を垂直に押し上げることができる距離で表したもの。 数値が大きいほど押し出す力が強い。
吐出し量 一定の時間当たりに送り出すことができる水の量。
出力(Kw) ポンプのパワーを表す。数字が大きいほど水を押し出す力が強い。
動力 ポンプを動かす動力。エンジンと電力の2種類がある。

上記の表で、特に覚えておきたいのが、「全揚程」と「吐出し量」です。

この2点が施設規模に対して不足していると、水を送る力が足りず、適切に潅水することができなくなってしまいます。

水を送る距離と水の量によって、全揚程と吐出し量の数字が変わることを覚えておきましょう。

潅水ポンプの種類

潅水ポンプには、電気で動く「電動ポンプ」と、エンジンで動く「エンジンポンプ」の2種類があります。

動力が違うとポンプの取り回しが変わるため、適した使い方も変わってきます。

電動ポンプは電源の近くでないと使えませんが、長時間の使用ができます。
一方、エンジンポンプは場所を選ばず使うことができますが、一回分の燃料で3時間程度しか使えません。

電動ポンプとエンジンポンプ、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

電動ポンプ

電動ポンプは電源につないで長時間の使用ができるのが特徴です。ビニールハウスでは配電盤から直接電源を引っ張るので、200Vの電源が設置されている場合が多いですが、その場合、電源工事をしなくても電源ポンプを導入することができます。

もちろん、家庭用電源の100Vに対応しているものもあります。

エンジンポンプに比べて価格は高めですが、燃料を用意する必要がないため、長期間使用するのであれば割安になります。

また、エンジンを積んでない分、動作音が静かです。

住宅の近くで使う場合や夜間に使う場合など、音を気にする場面にも便利です。

屋内型と屋外型があり、屋外型には雨天時でも使えるように防水加工がほどこされています。

エンジンポンプ 

エンジンポンプは、エンジンとポンプが一体になっているのが特徴です。。

エンジンが動力のため、燃料さえあれば場所を選ばず使うことができます

エンジンを動かすための燃料は、ガソリンか、ガソリンとエンジンオイルを混合した混合ガソリンのどちらかを使います。

場所を選ばず使えるため便利なのですが、エンジン音が大きいため、音が心配な場面には向きません。

また、排気ガスに不純物が混じりやすいため、狭い屋内での使用にも不向きです。

各栽培方法における潅水ポンプの使い方

潅水ポンプを選ぶ際は、使い方に適した種類を選ぶことが大切です。

使い方に適した種類を選ぶことで効率的に水やりができ、農作業の手間をグッと減らすことができます。

潅水ポンプの主な用途は、決まった時間に水をあげたい場合や、広い範囲に水をあげたい場合です。

ハウスでの定期的な潅水や、作付け面積の広い露地野菜への潅水などによく使われています。

ここでは、潅水ポンプの代表的な使い方と、それに適した栽培方法について説明します。

ビニールハウス栽培で自動潅水システムを使った水やりをする

生育状況を細かく管理して栽培するハウス栽培では、潅水ポンプとタイマースイッチを組み合わせた自動潅水システムがよく使われています。

潅水システムとは、潅水ポンプの動作をタイマースイッチでコントロールするもので、タイマースイッチにセットした時間の間だけポンプを動かし、水やりを行うものです。定期的に水やりを行う必要があるため、電動ポンプがよく用いられます。

ビニールハウス栽培には、水の量を完全にコントロールできるメリットがありますが、すべての作物に潅水しないといけないデメリットがあります。

人力で潅水を行うと労力がかかりすぎますし、苗や野菜によってあげる水の量にバラツキが出てしまいます。

そこで便利なのが、自動潅水システムです。

ハウス内に潅水チューブを設置しておくことで一度に広範囲に潅水できますし、セットした時間の間だけ潅水を行うため、水の量に差が出ません。

SenSproutの潅水制御システムも、潅水ポンプをタイマーで制御する仕組みになっています。
1分単位で動作時間を指定できるため、きめ細やかな品質管理を可能にします。

SenSprout 潅水制御システム
https://sensprout.com/ja/irrigationcontrolsystem-2

露地栽培の作物に潅水する

畑や果樹園といった露地栽培環境でも、水やりに潅水ポンプが使われることがあります。

畑は定期的にうなったり耕したりする必要があるため、使われる潅水ポンプは持ち運び可能なエンジンポンプが主流です。

また、潅水には潅水ホースやスプリンクラー、散水機がよく用いられます。

ただ、栽培期間が長い野菜には、潅水チューブを用いる場合も有ります。

その場合は、設置・撤去が容易な塩ビ製のものが使われます。

また、果樹園での使用にはエンジンポンプがよく使われます。

果樹の収穫は機械を入れて行う場合があるため、踏んでも大丈夫な潅水ホースか移動可能なスプリンクラーをよく使います。

乾燥時の水やりに使う

露地栽培においては、夏にしばらく雨が降らないときや冬の乾燥期など、土壌中の水分量が不足しているときの潅水にも潅水ポンプが使われます。

乾燥時の水やりは臨時的な作業であるため、持ち運び可能なエンジンポンプがよく用いられます。

エンジンポンプにスプリンクラーや散水機を接続し、畑の隅々まで水が行きわたるようにします。

まとめ

潅水ポンプ選びは、使い方に適した種類を選ぶことが大切です。

ハウス栽培や露地栽培といった、使用環境の違いによって適した潅水ポンプの性能が違うため、潅水ポンプの基本的な仕様は理解しておきましょう。

潅水ポンプを正しく使うことで、水やりの作業はかなり楽になります。

ビニールハウスや露地の畑、果樹園、どの環境でも潅水ポンプに接続する器具を使い分けることで、問題無く対応することができます。

特に、ビニールハウス栽培での潅水システムは、水やりの労力から解放されるほど便利です。SenSproutの潅水制御システムなら、パソコンやスマートフォンから潅水時間を設定すれば後はシステムが勝手に水やりをしてくれます。

水の管理は、潅水ポンプや潅水システムを使って効率的に行う時代。SenSproutの潅水制御システムを使って水やりをもっと楽にしませんか?

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