土壌水分センサーを使用した土壌温度の測定について

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土壌水分センサー中には、土壌温度を測定できる製品もあります。この記事では、土壌水分センサーを使用した土壌温度の測定について解説していきます。

目次

1. 土壌温度と水分の蒸発の関係

2. 土壌温度の測定

3. 土壌温度を測定する土壌水分センサー

4. まとめ

1. 土壌温度と水分の蒸発の関係

土壌温度の測定は、土壌に含まれる水分の蒸発量の計算に使用します。

土壌水分の蒸発は、農作物の成長に必要な水分を不足させてしまうことから、収量や品質にも大きな影響を及ぼすといわれています。

水は、分子の動きで状態が変化する物質で、分子が互いに引き合いながらうごめいている状態を水と呼び、分子が自由に飛び回っている状態を水蒸気と呼びます。

土壌温度との関係では、以下の性質が確認されています。

土壌温度と水の状態変化の関係

・土壌温度が高い状態は分子の動きが活発になるため蒸発しやすい。

・土壌温度が低い状態は分子の動きが鈍くなるため蒸発しにくい。

土壌温度は、1日(日射量)および、1年(季節・気温)を周期に変化するといわれています。

高収量・高品質な農業生産を実現するためには、土壌温度の変化による水分の蒸発量に加え、作物別の消費水量および潅水量も考慮していく必要があります。

作物別の消費水量および潅水量については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

「土壌水分の測定と作物別の消費水量を解説」

「ビニールハウス栽培における潅水時刻と潅水量を解説」

2. 土壌温度の測定

土壌温度の最適値は、栽培する作物によって様々ですが、「土壌温度の安定が収量の安定につながる」という原則は、どの作物も共通です。

土壌温度は、同じ土質でも場所によって差があります。そのため複数の場所(温度の低い場所、温度の高い場所)を対象として測定し、現状を把握することも重要です。

また、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)では、日本全土の土壌温度を閲覧できるシステムを提供していますので、こちらを参考に自分の地域の土壌温度を確認してみるのも良いでしょう。

農研機構 日本土壌インベントリー

https://soil-inventory.dc.affrc.go.jp/tem.html

3. 土壌温度を測定できる土壌水分センサー

土壌温度を測定できる土壌水分センサーには様々な種類があり、計測機器や光学機器、環境機器を開発するメーカーを中心に多くの製品が発売されています。

1)土壌水分センサーSM150T

日本環境計測株式会社が提供する「土壌水分センサーSM150T」は、土壌温度を測定できるセンサーを内蔵した土壌水分センサーです。瞬時の測定と長期に使用できる精巧な設計が特徴で±0.5℃の精度を達成しています。

・土壌水分センサーSM150T

2)土壌水分・土壌温度・土壌塩分計 プロファイルプローブ

株式会社セネコムが提供する「土壌水分・土壌温度・土壌塩分計 プロファイルプローブ」は、塩分の変動に対応して水分を正確に補正する技術を採用した土壌水分センサーです。10cm間隔に内蔵されたセンサーから土壌水分、土壌温度、土壌ECを測定します。

・土壌水分・土壌温度・土壌塩分計 プロファイルプローブ

https://www.senecom.co.jp/ssensor.html

3)TDT土壌水分センサー CACC-SEN-SDI

クリマテック株式会社が提供する「TDT土壌水分センサー CACC-SEN-SDI」は、ロッド先端に流れる電磁波が閉じたU型ガイドを透過する時間を測定して土壌の水分量を求める時間領域透過法を採用した土壌水分センサーです。土壌水分、土壌温度のほか、電気伝導度(EC)の測定も可能です。

・TDT土壌水分センサー CACC-SEN-SDI

http://www.weather.co.jp/catalog_html/CACC-SEN-TDT.html

4)土壌センサーHydra Probe II

JFE商事エレクトロニクス株式会社が提供する「土壌センサHydra Probe II」は、土壌温度や電気伝導度(EC値)も高精度に測定できる土壌水分センサーデバイスです。アメリカ合衆国農務省、アメリカ海洋大気庁、潅漑システムメーカー、その他多くの大学・研究機関も使用しているそうです。

・土壌センサーHydra Probe II

https://premium.ipros.jp/kawashoelec/product/detail/2000283300/

5)土壌水分センサーWD5シリーズ

株式会社A・R・Pが提供する「土壌水分センサーWD5シリーズ」は、土壌温度、電気伝導度(EC値)を同時測定できる土壌水分センサーです。害虫などの食害に対応した構造が特徴で、USBポートを使用すればPC等への接続も可能です。ヨーロッパの安全基準であるCEマークなど海外での使用に向けた認証も取得しています。

・土壌水分センサーWD5シリーズ

http://www.arp-id.co.jp/hp/sensor_WD3WD5/service.html

6)POGO-T/土壌マルチプローブ一体型 Wi-Fi 測定ユニット

メイワフォーシス株式会社が提供する「POGO-T/土壌マルチプローブ一体型Wi-Fi測定ユニット」は、土壌水分、土壌温度、電気伝導度(EC値)をワンタッチで測定するセンサーユニットです。iPhone、iPad、iPod等ののiOS端末をコントローラーに、検知針を土壌に刺してボタンを押すだけでデータの保存ができます。

POGO-T/土壌マルチプローブ一体型 Wi-Fi 測定ユニット

http://www.meiwafosis.com/products/soilmoisture/soilmoisture_pogo_tokucho.html

7)SenSprout Proセンサーシステム

当社が開発した「SenSprout Proセンサーシステム」は、インターネットを利用した土壌水分センサーです。土壌水分量や地表面温度を遠隔から確認できる機能のほか、土壌水分の変化を通知するアラーム機能やデータをグラフ化したり、CSVダウンロードする機能を備えていますので、先進的な農業経営を目指す際にはぜひ導入をご検討ください。

・SenSprout Proセンサーシステム

https://sensprout.com/ja/sensorsystem-2/

4. まとめ

高齢化や担い手不足が進行する日本の農業現場は、正確な情報に基づく効率的な農業経営が重要になってきます。土壌水分センサーを使用した土壌温度の測定を検討する際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。