農業設備の導入に使える補助金の種類

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高効率・高収益な農業生産を実現していくためには様々な農業設備が必要です。この記事では、農業設備の導入に使える補助金の種類について紹介していきます。

目次

1.日本の農業設備

2.補助金とは

3.農業設備の導入に使える補助金の種類

4.まとめ

1.日本の農業設備

農業設備とは、農業に使用する設備全般を指す言葉です。

現在、日本で使用されている主な農業機器・農業設備は以下の通りです。

建物

・ビニールハウス

季節や気温、天候の変化の影響を受けずに農作物を栽培できるビニール製のハウス。

・ガラス温室

季節や気温、天候の変化の影響を受けずに農作物を栽培できるガラス製の温室。

・鉄骨ハウス

季節や気温、天候の変化の影響を受けずに農作物を栽培できる鉄骨製のハウス。

・プラスチックハウス

季節や気温、天候の変化の影響を受けずに農作物を栽培できるプラスチック製のハウス。

・農業用倉庫

農業に使用する機械や道具を収納する倉庫。

農業機械

・トラクター

田んぼや畑を耕す乗用型の機械。

・田植え機

田んぼに稲の苗を植える乗用型の機械。

・コンバイン

田んぼの稲を刈り取る乗用型の機械。

・乾燥機

刈り取った稲を乾燥する機械。

・籾摺り機

収穫した籾殻付きの米を玄米にする機械。

・精米機

玄米から糠を取り除き白米にする機械

・耕耘機

田んぼや畑を耕す歩行型の機械。

・管理機

畑の畝立てや溝掘りを行う歩行型の機械。

・播種機

稲や野菜の種を蒔く機械。

・移植機

野菜の苗を移植する機械。

・施肥機

田んぼや畑に肥料を散布する機械。

・防除機

農薬や除草剤を散布する機械。

・ラジコン式ヘリコプター

農薬を空中から散布するラジコン式のヘリコプター。

・草刈り機

田んぼや畑に生えた雑草を刈る機械。

・運搬機

収穫した農作物を運搬する機械。

・洗浄機

収穫した農作物を洗浄する機械。

・農産物保冷庫

収穫した農作物を保管する冷蔵庫。

装置

・潅水制御装置

農作物の成長に必要な水分を補給する装置。

・土壌水分センサー

土壌に含まれる水分量を測定する装置。

・換気窓開閉装置

ハウス内に取り付けられている窓を開閉する装置。

・暖房装置

ハウス内を温める装置。

・光合成促進装置

植物の光合成を促進する装置。

・高設栽培ベンチ

いちごの高設栽培などに使用する専用の栽培棚。

・果樹棚

果樹専用の栽培棚。

・自動給餌装置

家畜の餌やりを自動で行う装置

・搾乳装置

乳牛の搾乳を行う装置

・養液土耕栽培システム

農作物の成長に必要な水分や栄養を補給する土耕栽培用の装置。

・水耕栽培システム

水と液体肥料を使用して農作物を栽培するシステム。

・植物工場システム

環境制御システム、潅水制御装置、LEDライトなどを使用して農作物を屋内で栽培するシステム。

スマート農業機器

・自動運転

GNSS(衛星測位システム)を活用してトラクターを自動で運転する。

・農業ドローン

農薬散布、水田直播、農地データの取得などに使用する農業用のドローン。

・農業ロボット

農作物の収穫作業などを自動で行う農業用のロボット。

・IoTデバイス

ハウス内の環境や水田の水位、土壌水分の量などを遠隔から管理する農業用のIoTデバイス。

・農業ICT

農作物の生育状況のモニタリングや土壌データの分析などに使用する農業向けの情報通信技術。

・農業AI

農業に関連するあらゆるデータを分析して農作物の成長に必要な最適な条件を導き出す。

車両

・軽トラック

最大積載量350キログラムのトラック

・小型トラック

最大積載量3トン以下・車両総重量5トン以下のトラック

・セーフティローダー

荷台部分だけが傾斜になる農機運搬用のトラック。

2.補助金とは

補助金は国や全国の地方自治体が進める政策に沿った取り組みを推進する企業・団体・個人らを対象に、新規事業の創出や雇用の安定、生産性の向上など、それぞれの政策目標の達成に必要な資金の一部を給付して、日本における産業の持続的発展を促していく制度です。

給付金の金額は、各省庁・地方自治体が実施する事業によって様々で、融資などとは違い返済の義務が発生することはありません。

しかしその分、外部の有識者らで構成された審査委員会による厳しい審査をクリアする必要があり、不透明な経営計画や見込みの甘い事業計画を立てる企業・団体・個人は給付が受けられない仕組みになっています。

ちなみに、補助金と同じような役割を持つ制度の中に、助成金という制度がありますが、こちらは厚生労働省や経済産業省が管轄する雇用関係・研究開発の事業を指すことが多いようです。

3.農業設備の導入に使える補助金の種類

1)強い農業・担い手づくり総合支援交付金

・産地基幹施設等支援タイプ

農産物の高付加価値化や生産コストの低減など産地の収益力強化や合理化を図る取り組みに必要な設備(集出荷貯蔵施設、低コスト耐候性ハウス等)の整備・再編に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内・上限:20億円)

・先進的農業経営確立支援タイプ

農業機械や農業設備の導入に必要な費用と金融機関への債務保証(経営体の信用保証)を支援する。(補助率3/10以内・上限:個人1000万円・法人1500万円)

・地域担い手育成支援タイプ(融資主体補助型)

農業機械やビニールハウスなどの設備の導入に必要な費用と金融機関への債務保証(経営体の信用保証)を支援する。(補助率3/10以内・上限:300万円)

・地域担い手育成支援タイプ(条件不利地域型)

共同利用のための農業設備・農業機械の導入に必要な費用を支援する。※沖縄県で実施する場合等を除く。(補助率1/2以内・上限:1経営体当たり4000万円※農業機械は補助率1/3以内)

2)農地耕作条件改善事業

・地域内農地集積型

1地区当たりの総事業費200万円・農業者数2者以上を要件に、畦畔除去による区画拡大や暗渠排水の設置、農道・農業用排水路の更新など基盤整備に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内)

・スマート農業導入推進型

1地区当たりの総事業費200万円・農業者数2名以上、スマート農業に適した基盤が整備されていることを要件に、GNSS基地局や農業用トラクター向け自動操舵システム等の導入に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内)

3)産地生産基盤パワーアップ事業

・収益性向上対策型

産地パワーアップ計画の実現に必要な集出荷貯蔵施設・低コスト耐候性ハウス等の整備、農業機械のリース導入・取得、パイプハウス資材等の生産資材の導入に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内)

4)畜産クラスター事業

・施設整備事業

家畜の飼養管理設備や排せつ物処理設備の整備に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内・上限:妊娠牛27万5000円/1頭・繁殖雌牛17万5000円/1頭)

・機械導入事業

自動給餌装置や搾乳装置などの機械の導入(購入方式・リース方式)に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内)

5)肥料価格高騰対策事業

・化学肥料低減経営強化緊急対策事業

化学肥料の使用量を低減する機械の購入に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内)

6)サービス等生産性向上IT導入支援事業

・IT導入補助金

IoT、ICTなど先端技術を活用した機器の導入に必要な費用を支援する。(補助率1/2以内・上限:450万円)

※IT導入補助金は当社が開発した「SenSprout Pro潅水制御システム」の導入も対象になりました。

SenSprout Pro潅水制御システム

https://sensprout.com/ja/irrigationcontrolsystem-2/

4.まとめ

補助金は農業生産に掛かる費用を減らしてくれる重要な制度です。今回紹介した補助金以外にも、農業分野を対象にした様々な種類の補助金がありますので、興味のある方はぜひリサーチしてみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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