SenSprout(センスプラウト)

生産・販売・経営管理で農業をITで見える化!

高齢化による農業従事者の減少など、さまざまな問題を抱えている日本の農業。とくに労働者不足が深刻化する中で、農業における様々な管理の省力化は急務と言えるでしょう。

そこで今回は省力化だけでなく収量や品質の向上なども期待できる、ITを活用した農業支援システムについていくつかご紹介していきたいと思います。

目次

1.生産管理システムとは

2.経営・販売に特化した管理システム

3.センサーを利用した生産管理システム

4.生産管理システムのメリット・デメリット

5.自動化で農業が抱える課題解決へ

1.生産管理システムとは

生産管理システムはスマート農業の一種で、水やり管理やビニールハウスの環境制御など、さまざまなタイプのシステムが開発・販売されています。

これらのほとんどはパソコンやスマートホン、タブレットなどの電子機器で操作が可能です。

これから労働力不足がさらに深刻化することが予想される農業にとって、管理を効率的に行うことができる生産管理システムを利用することで省力化や生産性のアップが期待できます。

2.経営・販売に特化した管理システム

ここでは農業に関する経営や販売の管理に特化した農業支援システムを2つご紹介します。

Agrion農業日誌

「Agrion農業日誌」は日時や場所、誰がどんな作業をしたかを記録することができる農業日誌アプリです。

日単位、圃場単位、人単位で作業時間を可視化してくれるので、グラフを見ながら改善ポイントを見付けるといった使い方もできます。

記録したデータはAgrionが集計してレポートに。必要な情報だけを指定してレポート出力することも可能です。

また、スタッフ間でのコミュニケーションツールとしても活用することができます。シンプルで使いやすく作業効率の改善におすすめのアプリです。

Agrion販売管理

「Agrion販売管理」は面倒な事務作業を効率化することができる、生産者向けのクラウド販売管理システムです。

伝票や請求書など販売に関わる書類の作成や、取引先や品目など売り上げに関わる管理も行ってくれます。納品先と請求先を指定するだけで、納品書などを作成してくれるなど操作も簡単。

また、クラウド会計システムと連携することで、受注・販売から会計までの業務もスムーズに行うことが可能です。

また、Agrionでは他にも果樹一本一本の記録が付けられる「Agrion果樹」、リアルタイムで販売状況がわかる「Agrion産直市場」の2つのシステムがリリースされています。

agri-note(アグリノート)

https://www.agri-note.jp/

「アグリノート」は圃場管理をはじめ、スタッフ間での情報共有やノウハウの継承などが行える経営強化のための営農支援システムです。

アグリノートでは航空写真マップをベースに作業記録を管理。マップ上の圃場をクリックするだけで作業の進捗状況や作業履歴などのデータの閲覧が可能になっています。

もちろんパソコンやスマートホン、タブレットなどから操作ができるので、気になった現場があれば写真をアプロードしたり、GPS機能で作業を行った圃場の自動判定ができるなど瞬時に情報共有が行えるのが特徴です。

また、アグリノートは農業における食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための生産工程管理の取り組みである、GAP(Good Agricultural Practice)の推奨システムにも認定されています。

3.センサーを利用した生産管理システム

ここでは圃場の監視から水やりの自動化など、さまざまな管理が行える生産管理システムを2つご紹介します。

agrLeef(アグリーフ)

https://www.odp.co.jp/solution/agrleaf/index.html

「アグリーフ」は圃場に設置したセンサーによって気温・湿度・土壌水分等をセンサで測定し遠隔で確認し、水やりの自動化まで行える生産管理システムです。

他にも日々の気温を自動で積算する機能もあるため、あらかじめ設定しておいた気温に到達する時期を予測することで病害虫の対策にも役立てることができます。

オプションを追加することで圃場に関する記録作業や、水やりの管理を自動化することも可能です。

畑アシスト

https://www.nttdocomo.co.jp/biz/service/farmassist/

「畑アシスト」は圃場に設置したセンサーをdocomoのクラウドに収集し、パソコンやスマートホン、タブレットなどで管理することができる圃場管理システムです。

センサーは気象、土壌、水用のラインナップがあるため土耕栽培のみならず、水耕栽培や水産業にも利用することができます。

センサーデータの閲覧から、栽培管理、収穫管理、資材管理、作業計画など農業で行われるあらゆる管理を行うことができます。
センサーネットワークの構築が柔軟に行えるため、農地が分散している場合や中山間部などの携帯県外エリアでもデータの遠隔取得が可能です。

なお、日本語・英語・中国語の3つの言語に対応しています。

4.生産管理システムのメリット・デメリット

農家が生産管理システムを導入するうえで考えられるメリット・デメリットを紹介していきます。

生産管理システム導入のメリット

・労働力の省力化

データを活用した生産管理システムを使うことで、遠隔で圃場の確認ができるようになったり、水やりを遠隔で行えるため、見回りなどの負担を軽減することができます。

・品質や収量の向上

圃場や作物の状態が可視化されるため、経験値が少ない人でもきめ細やかな栽培ができるようになります。

経験によるノウハウがなくとも収益性の高い野菜の栽培も可能に。また省力化により圃場の拡大も見込めるため、収量アップも期待できます。

生産管理システム導入のデメリット

生産性を上げつつ省力化が期待できる生産管理システムですが、導入コストがかかるなどのデメリットがあるのも事実です。

また、農業では高齢化が深刻化しているためスマートホンなどの端末に触れたことがないといった方も多いのが現状で、幅広い方が生産管理システムを使いこなせるようになるにはサポート体制が必要になってくるでしょう。

5.自動化で農業が抱える課題解決へ

今回は農業の自動化に役立つ生産管理システムをいくつか紹介しました。

生産管理システムを導入することで効率的な農業の実現が可能になるため、これからの農業にとって必要不可欠になるでしょう。

導入するにはコストがかかるなど課題もありますが、都道府県や市町村など住んでいる地域によってはスマート農業推進の取り組を行っている自治体もあります。

これらの取り組みでは導入に要する経費や、技術習得に必要な経費に対して支援を行っています。

もしコストが不安で生産管理システムの導入に二の足を踏んでいるという方は、ご自身の地域でどんな助成金や補助金が対象になっているか?調べてみることをおすすめします。

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